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他院で手術後戻ってしまった陥没乳頭では、瘢痕だらけで、非常に難しいのですが、酒井はこれをよく治しています。ただ乳管がやられているので授乳は非常に難しくなります。
私のところへ来られる陥没乳頭の患者さんの2人に1人は他院で手術を受けたがうまくいかないでまた戻ってしまったという患者さんです。そこで私はこのような患者さんを治すべく、新たに酒井法Ⅲ法と言う方法を考えて、そのような患者さんもきれいに治しています。
その方法とは、乳頭がほとんどなくなったような瘢痕の状態ですので、周囲の乳輪を引き寄せて乳頭を立ち上げています。従って乳輪が紡錘状に狭くなります。ただ1年くらい経過すると乳輪も大きくなってくる患者さんもいます。
よそで瘢痕だらけになってしまうと、授乳機能は回復できない場合が多くなります。
上段は正面から見て、乳輪を寄せて乳頭の立ち上がりを作っているところでeはその出来上がりです。下段は横から見たところでfは出来上がりです。
扁平乳頭は乳頭が乳輪の高さのように低くなってしまった状態をいいます。一般には他院で乳輪を小さくしようとして、乳頭の周囲の乳輪皮膚をドーナツ状に切除して縫い縮めますが、縫った乳頭の隣の部分の瘢痕が広がってしまい、乳頭が引っ張られてぺちゃんこになってしまい扁平乳頭になることが多いのです。 この修正手術も非常に難しく、酒井院長も30~40年ほど前何とか治したいと考えました。乳頭周囲の瘢痕になった部分を剥がして乳頭の基部に巻きつけて平らになった乳頭を引き上げ突出させる方法を考え付き、子供の玩具の「かざぐるま」のように瘢痕部分の乳輪を剥がして乳頭基部に巻き付ける方法で、[かざぐるま皮弁、風車皮弁]と呼んでいます。この方法でほとんどの扁平乳頭が治っています。これも高度なテクニックを必要としますが、考案した酒井院長はうまく治しています。当院の院長酒井成身が陥没乳頭の酒井法とともに最も得意とする手術の一つでります。術後の処置は陥没乳頭の酒井法と同じで、軟膏ガーゼやガーゼで覆い上からビニールを貼ってシャワー浴出来るようにしています。2週間でスポンジに変えて入浴して、その後は乳頭部を刳り貫いたスポンジで乳頭を保護しています。
乳頭は肥大すると一般には下垂しその頚部はやや細くなりナスのような形態を呈することが多いです。薄い服装や水着を着用する際にはっきりと乳頭の肥大がわかることがあります。授乳を長年繰返した高齢の女性にその傾向が強く、乳頭が長めで大きく下垂していると形が悪いとのことで若返り修正を希望して多くの患者様が来院します。この手術の目的として当院で考慮しているとは①形態を希望通りに修正すること。②授乳機能を残すことを希望する患者さんには授乳機能を残すようにしている。③乳児が乳頭を上手くくわえられるようにする。④形態、知覚が性的に魅力的にすることです。 手術は乳頭をV字状に切除縫縮する方法が簡単ですが、授乳機能を残したい患者さんには、乳頭の側面をドーナツ状に切除して、中央の乳管組織を残す状態で縮小しています。
乳輪は思春期の結合組織や乳管組織の増殖によりドーム状や釣鐘状になる場合があります。これらは見かけ上、健常に近い状態にしたいと手術を希望する場合があり、この修正も非常に難しく、酒井は以前論文など色々調べたが出ていないで、自分で考えて乳輪周囲の皮膚を剥離し、その皮下組織を周囲の皮下に広げて固定する形で、うまく修正しています。